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第二話 【橋本 愛未】

このコーナーは、アルクシアターメンバーが繋いで小説を書くコーナーです。




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ジリリリリ。
部屋に響く目覚ましの音。
その音はあっという間に私を夢の中から引きずり出した。
ベッドから身を起こしカーテンを開ける。日差しが眩しい。
「んーっ、昨日は熱中しちゃったなぁ…」
制服に袖を通しながらそう呟き、私は階段を降りていった。

「おはよー…おかーさん、…ごはんはー?」
リビングに入りながらそう言うとテレビを見ていた母が軽く顔を上げた。
「おはよ。まぁた夜更かし?もう焼けてるからさっさと食べちゃいなさい。」
呆れ顔でそう言うと母はテレビに視線を戻した。
朝食はいつもと同じトースト、ジャムは今日は苺にしよう。
お天気情報をみながらのんびりとトーストを口へ運んでいると
「ちょっと、時間大丈夫なのー?」
母が急かすようにそう言った。
時計を見ると七時半。やばっ、ちょ、いつのまにこんな時間経ったんだ。
急いで残りのトーストを口に詰め込み、お茶で流し込むと私は駆け出した。

「いってきますー!」
「はいはい、気をつけていってらっしゃい。」

朝から母の呆れ顔しか見てない気がする。
そう思いながら私は全力で自転車をこいだ。
途中、赤信号で止まり腕時計を見ると七時五十分。これなら間に合う。
むしろ早く着く。
どうして母に急かされるとこうも急いじゃうんだろう?謎だ。
それより、学校に着いたら昨日の続きでも書こうかな、昨日は途中で寝ちゃったし。
そんなことを考えながら私は悠々と校門をくぐりぬけた。

つづく
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