第五話 【杉野 実奈】
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後ろだ。 私の手の中にあったはずの人形が後ろに立っている。 美しい陶器の瞳から一筋の光。 懐かしいような不思議な声。 聞いたことのないメロディが、光にのって私の耳元を通り過ぎた。 きれいな声…。 その時、重い扉が開いた。 これは私が望んだことなのか… 遠く、遠く…その先にあるものに、私はもぅ向かわずにはいられなかった。 人形を胸に抱きしめ一歩、そして一歩を光を頼りに歩んだ。
つづく